現代の仕事に必要不可欠!?「カスタマーサクセス」とは?

商品のサブスク化が流行している中で、サポートを通して、顧客の成功体験に提供する「カスタマーサクセス」という業種が注目されています。
では、どうして「カスタマーサクセス」が注目されるようになったのでしょうか。今回は「カスタマーサクセス」の業務内容や必要性、そして向いている人について解説していきます。

「カスタマーサクセス」とは?一体何をしている人なの?

「カスタマーサクセス」(Customer Success)は「顧客成功」と直訳することができ、顧客への課題解決を通した「成功体験」を提供する仕事を指します。一見、「カスタマーサポート」と同じ業務内容かと思われますが、大きな違いがあるのです。それは、顧客に対するサポートの仕方です。「カスタマーサポート」は顧客からの電話を受けて、初めてサポートを開始するといった受動的な対応を行います。対して、「カスタマーサクセス」は問い合わせ対応や運用提案など、顧客の課題解決を通した成功体験を能動的に提供することを目的とした業務を行う業務なのです。

どうして「カスタマーサクセス」が必要なの?

では、どうして「カスタマーサクセス」が求められるのでしょうか。それは、商品のサブスク化にあります。以前までは、音楽を聴きたいなら、CDを買う、ゲームをするならソフトを買うという形で、基本的に商品は売り切り型でした。しかし、スマートフォンやオンライン環境の普及により、継続的に料金を支払いながら、商品を利用していくサブスクリプション(サブスク)型の商品が主流となりました。その結果、商品の継続的なサポート保障はもちろん、商品を使い続けてもらう必要が出てきたため、顧客に長期的な利用を促し、成功体験を提供する「カスタマーサクセス」という仕事が必要となったのです。

「カスタマーサクセス」の考え方は、会社の組織体制にも影響を与えています。これまで、顧客への総合的な窓口は営業の役割でしたが、「カスタマーサクセス」部署の結成によって、営業は売り込み専門、継続支援は「カスタマーサクセス」が行う形にし、会社の売り上げはもちろん、顧客への手厚いサポート体制を整えている会社が多くなっています。

「カスタマーサクセス」を行うメリットは?

「カスタマーサクセス」を行うメリットは主に2つあります。

継続的に商品利用につながる

「カスタマーサクセス」を行っていくことで、商品を顧客に継続的に利用してもらうことができます。
顧客は様々な観点から商品を選びます。サポートの充実度も購入の可否を決める重要な観点です。例えば、LINEミュージックやSpotifyのように、同じ機能性を持つ商品を1点だけ購入したいとき、サポートの充実度に顕著な違いあれば、それが決め手になりえます。

また、継続的な商品利用にはサポートの質も非常に重要です。
困ったときに助けてくれる受動的なサポート体制も重要ですが、それよりも、困る前に助けてくれる主体的なサポート体制が整っている方が、満足して商品を利用できませんか。

このように、「カスタマーサクセス」を行うことで、商品の機能面以外でも、他者との優位性を持つことができます。質が高いほど、優位性が確実なものになり、顧客の継続的な商品利用につながるのです。

商品価値の向上につながる

「カスタマーサクセス」は商品価値の向上に大きな影響を与えます。
商品を利用する中で、「もっとこうしたい」、「こうできたらいいのに」といった不満や希望が出てきませんか。そんな時に、活躍できるのが「カスタマーサクセス」の役割です。「カスタマーサクセス」は能動的に顧客の成功体験づくりを支援することが目的です。顧客に運用方法を提案したり、システム部署に商品の改修を提案したりと顧客の困りごとを踏まえて、仕事を行うため、顧客満足度の向上につながり、商品価値を何倍にも増幅することができるのです。

「カスタマーサクセス」に向いている人ってどんな人?

最後に、「カスタマーサクセス」に向いている人って、どのような人なのでしょうか。

顧客のために仕事ができる

「カスタマーサクセス」を行うにあたり、顧客のために考え、行動できる「顧客志向」は必須のスキルとなります。
「顧客志向」を持っているかどうかで、商品利用の継続率は当然ながら、信頼関係の構築にもつながるため、「カスタマーサクセス」担当者には、非常に重要な能力となります。

顧客に応じて、柔軟な対応ができる

柔軟な対応も「カスタマーサクセス」には必須スキルです。商品は一緒でも顧客ごとに利用方法は異なります。従って、顧客に応じた課題や要望が生じ、それに柔軟に対応していく必要があるのです。この柔軟さが顧客にとって良い商品であるか、惜しい商品になるかを分けることになり、結果として、顧客の成功体験の提供につながります。

学習意欲が豊富

「カスタマーサクセス」を行ううえで、継続的な学習も重要です。顧客が置かれている状況やニーズは日々、変わっていきます。そのため、常に情報のアップデートを行い、専門性を高めることで、顧客に成功体験を提供していく必要があります。

まとめ

以上、「カスタマーサクセス」について、紹介しました。今後も「カスタマーサクセス」の存在価値は向上していくと考えられます。大変な高度で、専門性が必要な仕事ではありますが、それだけやりがいを創出できる仕事ですので、是非、「カスタマーサクセス」を実現するビジネスパーソンを目指してくださいね。